PCEデフレータ

   PCEデフレータ(Personal Consumption Expenditure Deflator)は、米商務省が毎月末に発表している物価指数。デフレータというのは、名目物価から実質物価を計るためのインフレ指数のことです。CPI(消費者物価指数)の一種なのですが、米国には労働省が毎月中旬に発表しているオーソドクスなCPIもあります。両者の違いは二つあります。

PCEデフレータとCPIの違い

   一つ目はPCEデフレータのほうが調査対象が広いこと。CPIは都市部が主な対象で全消費者の8割程度をカバーしていますが、PCEはほぼ全てを調査対象としています。二つ目の違いは、指数の計算方法。CPIは計算の対象になる品目が固定されているのに対して、PCEデフレータは柔軟に入れ替えます。

   例えば、果物の代表としてリンゴが計算対象になっていたとします。もしハリケーンの影響でリンゴの値段が上昇すれば、CPIもそれに応じて上昇します。しかし一方でリンゴの代替となる果物の値段が変わっていなければ、リンゴの消費量は落ちるので、物価へのインパクトも低下します。PCEデフレータではこうした点が考慮されているのです。

PCEデフレータの重要性

   PCEデフレータはFRBの金融政策を占ううえで重要な指標です。一般に各国の中央銀行(FRBは米国の中央銀行に当ります)は物価の番人といわれ、物価の安定を最も重要な政策目標としています。通常、中央銀行が指標とするのはCPIですが、FRBはPCEデフレーターを重視しているのです。上述したように、よりリアルに実際の物価動向を反映しているからです。特に食品とエネルギーを除外したコア指数が重要で、望ましい上限として+1.5%〜+2.0%を想定していると言われています。発表日には為替相場が大きく動くときもありますので、FXにおいては十分な注意が必要です。

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