向い玉

   向い玉(むかいぎょく)とは、取引所取引において、顧客の注文に対して業者がぶつける自己注文のことを指します。主に商品先物で使われている言葉です。例えば、顧客の買い注文が約定するためには、相手となる売り注文がなくてはならないわけです。それがないと注文は注文のままで終わってしまいます。そこで業者が相手となる売り注文を出して約定させることがあります。このポジションを向い玉と言います。

   今風の表現を使えば、向い玉は市場にリクイディティーを供給していると言えます。しかしこの向い玉は現在規制の対象となっています。使い方次第で悪用できてしまうからです。業者には顧客の注文が見えていますから、損しそうな注文に向い玉をぶつければ、自社のポジションは儲かる確率が高いわけです。さらに言えば、顧客のポジションが損になるまで決済させないとか、決済して利益が出ても出金させず損するまで取引を続けさせるといった悪質な営業がそうです。さすがに今はこうした業者は駆逐されたと考えられますが、実際のところは業者のみぞ知るというところです。

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