1ドル360円
1945年8月、日本はポツダム宣言を受諾し、敗戦国として終戦を迎えました。それからしばらく、日本は連合国(と言っても実質は米国)の統治下に置かれるわけですが、ドルと円の交換レートはひとまず1ドル=15円と定められました。これは意外かもしれませんが、実は大戦直前は1ドル=4円25銭だったのです。それから比べると大幅な円安に設定されたわけです。
しかし、敗戦直後のインフレによって、レートはすぐに1ドル=50円に改められ、さらに何度か円は引き下げられます。そして1ドル=360円となったところで落ち着き、1949年4月になって正式に固定化されました。その後、日本は1951年のサンフランシスコ平和条約で主権を回復し、翌年にはIMF(国際通貨基金)にも加盟。この時から360円が円のレートとして国際的に認められることになります。以後、ニクソンショックまでの22年間にわたり、ドル円の為替相場は1ドル=360円の時代が続きます。