IRブレークアウト
取引開始から一定の時間内でつけた最高値と最安値に挟まれた価格帯(レンジ)をIR(Initial Range)と言いますが、それを突破していくことをIRブレークアウトといいます。取引開始から1時間程度は売買がもっとも活発な時間帯。その間にボックス圏が形成され、取引が一段落した後でこれをブレークすると、その後にトレンドが出やすい傾向があります。
そのため、IRブレークアウトをフォローすると成果が得やすく、株式や先物などの取引所取引ではポピュラーな売買手法です。FXの場合は24時間取引なので、明確なイニシャルレンジは規定できません。ただ、次のように考えて応用することはできます。
- 東京、ロンドン、ニューヨークなど主要市場の8時〜11時または9時〜10時に形成されるレンジ
- 雇用統計などの重要な経済指標の発表後30分から1時間で形成されるレンジ
もちろん、経過を見る時間に明確な根拠はありません。経験則にもとづく目安ですから、実際には臨機応変に対応する必要があります。抵抗線や支持線を突破するシンプルなブレークアウトに比べて曖昧さが残るため、まずは経験を積んで勘所を覚えましょう。