確定申告が必要な時

   前のページではFXの税制について全体像をご説明しました。ここではどんな時に確定申告をしなければならないのかという視点で、チェックポイントをご案内します。

利益か損失か

   まずは、1年(1月〜12月)の損益がプラスだったかどうか問題です。ここで注意すべきことは、FXの他に株式先物や商品先物などと損益通算ができる点。その結果がマイナスだった場合は、税金を納める必要はありません。ただし、確定申告はしておくべきです。というのも、FXの税制では損失繰越が認められていて、翌年プラスになった場合は利益から控除することができるからです。もちろん、もう二度とFXはしないと心に決めているのであれば、確定申告は不要です。一方プラスだった場合は、その額によって課税の対象になるかならないかが決まります。その点を次にご説明します。

課税所得がプラスかマイナスか

   税制では、収入から必要経費を差引いたものを所得と言い、さらに所得から所得控除を差引いたものが課税所得となります。この課税所得がプラスなら確定申告が必要です。FXの必要経費としては専門書の購入費用や有料セミナーに参加した場合の参加料・交通費などがあります。所得控除については、他に収入がある人は既に適用されているはずですから使えません。しかし専業主婦など収入がない人であれば、基礎控除の38万円を使うことができます。ですから、必要経費と所得控除を差し引いてマイナスになれば、税金を納める必要はないわけです。ただし、損失繰越を利用したい場合は確定申告をしておく必要があります。

  • 38万円は所得税(国税:税率15%)の控除額。住民税(地方税:税率5%)の控除額は33万円です。例えば34万円の純利益だった場合、所得税はかかりませんが、住民税はかかるということになります(東京都の場合は少し違っていて35万円未満は課税されません)。住民税だけ単独に支払う場合は税務署ではなく、市町村の税務課で行います。

申告免除が使えるかどうか

   サラリーマンには申告免除という制度があります。これは、雑所得などの所得が20万円以下なら確定申告が免除される制度で、具体的な条件は以下のとおりです。

  • 給与の年間収入金額が2千万円以下であること
  • 給与を1か所のみから受けている場合は、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円以下であること
  • 給与を2か所以上から受けている場合は、所得の収入金額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く)を差し引いた金額が150万円以下で、更に各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円以下であること

   申告免除は非課税枠というわけではないので、20万円を越えれば全額が課税対象になります。また、前年に大きな損失が出ていて、本年だけでなくその次の年以降も損失繰越を利用したい場合は、あえて確定申告をしておく必要があります。

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