FXとは

   FXは為替相場を対象としたハイリスク・ハイリターン型の取引です。うまくいけば運用資金を大きく増やすことができますが、失敗すれば元も子もなくなるどころか、運用資金以上の損失を被る可能性もあります。それは、差し入れた取引証拠金の何十倍もの金額の取引が可能だからです(個人は最大で25倍)。

   自己資金よりも大きな額を取引できるという点では、FXは株価指数の先物取引や商品先物取引と同じ仲間です。それらと比べた場合の特徴はというと…

  • スワップポイントという短期金利に連動した調整金の受け払いが発生します。高金利通貨と低金利通貨のペアで高金利通貨の方を買う取引を行うと、金利差相当を受け取ることができます。
  • 24時間取引だということ。業者によって若干の差はありますが、月曜の朝から土曜の朝まで好きな時に取引を行うことができます。

   証拠金取引やスワップポイントの仕組みはこの後のページでまた詳しく取り上げます。ここではもう少し基本的なことを見ていきましょう。

FXは為替相場が対象

   FXでは、ある通貨が安い時に買って、高い時に転売すれば売買利益を得ることができます。あるいは、高いときに売りから入って、安くなったところで買い戻しても儲けることができます。

『安いとか高いとか、通貨にも値段があるということ?』
『そうです。ただ通貨の価値は絶対的な価値ではなく、二つの通貨の相対的な価値になります。それが為替相場です』

   株式の場合だと、「ABC商事の株は今○○円だ」などと絶対的な価値で計られますよね。ゆえに会社が倒産して株券が無価値になることもあるわけです。しかし「ドル/円は今○○円だ」と言った場合の意味は、『1ドルの価値を円で評価すると○○円だ』ということです。相対的な価値ですから、無価値になってしまうということはありません。またどちらか一方に相場の変動要因が浮上すれば、レートは動くわけです。

   普通、日本では円を基準にして円高円安という言い方をします。しかしFXでは、外国通貨のほうを基準にします。つまりドル/円の場合だったら、ドル高・ドル安と見るわけです。

ドル/円の値動きの例

   簡単な例を見てみましょう。所定の取引証拠金を業者に預けて、1万ドルを買う取引を始めたとしましょう。手数料はゼロと仮定します。この時のレートを1ドル=110円とすると、取引の開始時点では110万円相当のドルを買ったことになります。その後、ドルが115円に値上がりした場合、1万ドルは115万円の価値に上がります。ここで売却すると5万円の利益が出ることになります。逆に、ドルが105円に値下がりした場合、1万ドルは105万円の価値に下がりますから、売却すると5万円の損失が出ることになります。

通貨ペアについて

   為替の世界では、「ドル/円」「ユーロ/円」など、通貨ペアの左側が評価対象の通貨になりますので、左側の通貨が上がる・下がるというとらえ方をして下さい。なお、どの通貨が左側に来るかは慣習的に決まっています。円がらみだと、外国通貨が左側で円が右側になります。ドル、ユーロ、ポンドといった通貨を株式のように一つの銘柄と見立てて、上がる・下がると考えると分かりやすいでしょう。

●通貨ペアの例●

円ペア 通貨コード ドルペア 通貨コード
ドル/円 USD/JPY
ユーロ/円 EUR/JPY ユーロ/ドル EUR/USD
英ポンド/円 GBP/JPY 英ポンド/ドル GBP/USD
スイスフラン/円 CHF/JPY ドル/スイスフラン USD/CHF
豪ドル/円 AUD/JPY 豪ドル/ドル AUD/USD
NZドル/円 NZD/JPY NZドル/ドル NZD/USD
カナダドル/円 CAD/JPY ドル/カナダドル USD/CAD

   では次のページからはFXの仕組みについてもう少し詳しくみていきましょう。

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