交易条件指数

交易条件指数とは

   交易条件指数とは、原料を仕入れて加工し製品を販売するという一連の交易が、どれだけ有利な(あるいは不利な)条件下で行われているのかを表す指数です。簡単に言うと、安く仕入れて高く売れれば交易条件は良く、指数は高い数値を示します。一方、仕入れ値が上がったり販売価格が下がったりすると、交易条件は悪化しますので、指数は下がります。この交易条件指数を国単位で見る場合は、販売価格に当る輸出物価指数を、仕入れ価格に当る輸入物価指数で割って求めます。これによって、その国が貿易でどれだけ効率的に稼げているかを見ることができます。

交易条件指数と為替相場

   このため交易条件指数は為替相場とも関係が深く、交易条件指数が上昇傾向にあると、その国の通貨のとっては強材料となります。例えば、オーストラリアは鉄鉱石や石炭などの資源が主な輸出品ですが、これらの資源が値上がりすると交易条件指数も上昇します。リーマン・ショック後の景気回復で資源価格がピークをつけた2011年9月頃に、同国の交易条件指数もピークアウトしますが、同じく豪ドルの対ドル相場も上昇から下降に転じています。なお、オーストラリアの交易条件指数は同国の準備銀行(中央銀行)が発表しており、日本でも日本銀行が月次で発表しています。

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