RTC(整理信託公社)

   RTC(Resolution Trust Corporation)は整理信託公社とも呼ばれ、1989年8月に米国で設立された公的機構です。目的は、当時あいついで破綻したS&Lから不良債権を買い取り、金融市場や為替市場で広がった信用不安を沈静化させることでした。RTCは取得した不動産を何年も塩漬けにした後、徐々に市場で処分していきます。

   結局、6年後の1995年に解散しますが、その間に747件、総額4000 億ドル(約42兆円)近くに上るS&Lの資産を精算。注入された公的資金は1500億ドルと推定されています。日本でバブル崩壊後に金融機関から不良債権の買い取り行った整理回収機構は、RTCを参考にして創設されたものです。

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