世界恐慌
世界恐慌(World Crisis)というのは、1929年から起こった世界的規模の深刻な不景気のことです。大恐慌とも言います。きっかけは、10月24日に米国の株価が急落したこと。後にこの日は『暗黒の木曜日(ブラックサーズデー)』と呼ばれます。世界の経済はこの日を境に長いトンネルへと入っていったのです。
世界恐慌に先立つ1920年代、米国は第1次世界大戦後の繁栄を謳歌していました。1920年代中ごろからは株式ブームが起こり、ダウ平均が5年間で5倍に高騰するというバブルが発生したのです。しかしその一方、好景気には徐々に影がさすようになり、加熱した株式市場は調整に入ります。これが欧州に波及し、さらに銀行の突然の倒産から信用収縮が発生。こうして世界経済はパニックへと突入していきました。
対策として、各国は自国経済保護のために関税を引き上げました。しかしこれがさらに貿易の停滞から世界経済を悪化させる悪循環へ繋がります。世界は不景気から脱出できないまま、第2次世界大戦へと向かっていくのです。