ダウ平均

   ダウ平均は米国の代表的な株価指数で、ウォールストリートジャーナル(経済新聞)やバロンズ(投資情報誌)を発行するダウ・ジョーンズ社が算出しています。ダウ平均はダウ平均株価やニューヨーク・ダウとも言われますが、フルネームはダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)。ニューヨーク証券取引所に上場している代表的な銘柄30社の株価を加重平均したものです。工業株と銘打っていますが、現在では必ずしも工業株だけというわけではありません。

ダウ平均ダウ平均は1895年に12銘柄の単純平均でスタート。値は40ドル94セントでした。1928年から現在のような30銘柄になったのですが、このときの構成銘柄で現在も残っているのはゼネラル・エレクトリック(GE)だけです。2008年9月には政府の管理下に入ったAIG(保険)を除外してクラフトフーズ(食品)を採用し、2009年6月にGM(自動車)とシティグループ(金融)をはずして、シスコシステムズ(ネットワーク機器)とトラベラーズ(保険)を採用しています。この時点で、30銘柄のうち3銘柄がナスダック銘柄となっています。

   ダウ平均は、工業株30種の他に公共株40種平均と輸送株20種平均もありますが、単にダウ平均といえば工業株30種平均をさします。

   ダウ平均自体が為替相場に影響を与えることはあまりありませんが、市場のリスク指向を計る指標として、FXを行うなら毎日チェックしたい指標です。

●歴史に残るダウ平均の下落●

呼び名 時期 下落率 主な出来事など
世界恐慌 1929年〜32年 89% それまでのバブルから一転し、10月24日の木曜日にダウ平均が暴落(ブラックサーズデー:暗黒の木曜日)。株安は欧州へも波及し、各国が関税を引き上げたことなどから世界は恐慌へ突入していきます。
株式の死 1973年〜74年 45% ニフティフィフティ(素晴らしい50銘柄)を中心とした株式バブルの反動で株価は調整局面へ。中東戦争やニクソン大統領辞任などもあって大幅下落へ。
ITバブル崩壊 2000年〜02年 38% ITバブルでダウは初の1万ドル台に乗せたものの、行き過ぎた株式ブームの反動に加え、同時多発テロ、エンロン事件による会計不信などがあり、7000ドル台へ。
ブラックマンデー 1987年 36% 米国の「双子の赤字」やドル安、債券安懸念などから1987年10月19日の月曜日にダウは暴落(ブラックマンデー)。この日の下落率22.61%は過去最大。ただし、米独協調やFRBによる流動性の供給などで調整は短期間で終了しました。

●ダウ平均の下落幅ベスト10●

順位 日付 下落幅(ドル) 下落率 出来事
1 2008年9月29日 777.68 6.98% 米下院が金融安定化法案を否決
2 2008年10月15日 733.08 7.87% 米小売売上高などが予想を下回る
3 2001年9月17日 684.81 7.13% 米同時多発テロ
4 2008年10月9日 678.91 7.33% 金融株空売り規制が解除
5 2000年4月14日 617.77 5.66% ITバブルの崩壊
6 1997年10月27日 554.26 7.19% アジア通貨危機
7 1998年8月31日 512.62 6.37% ロシア危機
8 2008年10月7日 508.39 5.11% 米バンカメが増資・減配を発表
9 1987年10月19日 508.00 22.61% ブラックマンデー
10 2008年9月15日 504.48 4.42% リーマン・ショック

ダウ平均(標準目盛)
ダウ平均(対数目盛)
出所:YAHOO! FINANCE

ダウ平均と為替相場の関係

   ダウ平均と為替相場には直接の相関性はありません。しかし同じような動向を示すことも珍しくありません。これは主にホットマネーリスクアペタイトと関係しています。リスクアペタイトとはリスクを選好する度合いのことですが、これが旺盛のときはリスクの高い資産にホットマネーは向かいます。例えば株や新興国通貨などです。新興国の株や不動産を買うために、当該国の通貨が買われて上昇します。逆のときは先進主要国の国債やキャッシュに資金は回帰します。

   為替市場では円やスイスフランなどが安全な通貨と見られていますので、こうした通貨が買われます。下図はダウ平均とドル/円の週足ですが、連動性が見られる局面では、株や通貨の個別材料よりも金融市場全体のリスクアペタイトに反応していると言えるでしょう。

ダウ平均とドル円

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