ソーシャルトレード

ソーシャルトレードとは

   ソーシャルトレード(Social Trading)はFXの新しい取引手法です。従来なら、売買の判断は自分自身で行うか、もしくは営業マンの意見を参考にして判断していました。ソーシャルトレードは儲かっている他人の取引手法や他人が作ったシステムに乗って売買を行います。売買の判断を自分では行わないのです。コピートレードとかミラートレードといった表現を使っている業者もあります。フェイスブックのようなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に似て、参加者どうしの交流ができるようになっている点も大きな特徴です。

   ソーシャルトレードを利用したい場合は、まずサービスを提供している業者に口座を開設します。すると、業者のサイト上にフォローの対象となるトレーダーやシステムの取引実績が公開されているので、あなたはその情報に基づいてよさそうなものを選択します。あとは果報を寝て待つだけ。売買は自動的に行われるのです。もちろん損をする可能性もありますが、結果は全てあなたの口座に反映されます。

ソーシャルトレードには二つのタイプ

   ソーシャルトレードにはトレーダー(つまり人)をフォローするタイプとシステムをフォローするタイプがあります。トレーダーをフォローするタイプでは、顧客が自分の取引履歴や損益状況を公開することができ、別の顧客がフォロワーとして登録することができます。もちろん、公開するかしないかは自由ですし、あなた自身が公開することもできます。そしてトレーダーが注文を出すと、フォロワーの口座でも同じ注文が自動的に発注されるのです。なぜ取引を公開するのかというと、フォロワーから成功報酬がもらえるようになっているからです。フォロワーにとっても、初心者がベテランと同じように取引できれるとか、忙しい自分に替って他人が取引してくれるというメリットがあります。

   システムをフォローするタイプも基本的な仕組みは同じです。異なるのは、人を選ぶのではなくシステムトレードを行うシステムを選ぶということ。取引実績や自動判断の仕様が公開されているので、それを参考にして選びます。基本的にシステムの作者は顧客であり、やはりフォロワーから成功報酬がもらえるようになっています。

ソーシャルトレードの問題点

   ソーシャルトレードのうち、人をフォローするタイプには大きな問題が指摘されています。一つは不正取引の懸念が払しょくしきれないこと。例えば、フォロワーが何百人、何千人とついているトレーダーがいたとします(実際にはまだそういうケースはないと思いますが)。そのトレーダーがまず他の業者でポジションを作り、その後にソーシャルトレードで同様の取引を行います。すると同じ注文が次々と執行されるので、その間に売りぬけるというもの。いわゆるフロントランニングと呼ばれる手法です。これは明らかな不正ですが、そうではなくとも構造的な問題点もあります。トレーダーとそのフォロワーの取引にはどうしても時間差が生じます。それに起因してフォロワーが不利な価格をつかんでしまう可能性があるのです。

ソーシャルトレードの利用方法

   上記のような問題点のため、日本ではまだ人をフォローするタイプのソーシャルトレードは認められていません。システムをフォローするタイプは認められているものの、取引システムは業者が用意したもの。顧客が作成したものを他の顧客がフォローするという、本来のソーシャルトレードとは少し違う形態になっています。また、このようなしくみは日本では投資助言業に該当します。そのため業者と顧客は、金融商品取引に係る契約に加えて投資助言に係る契約を結びますし、報酬を払う必要もあります。この報酬は成功報酬ではなく、固定の手数料となります(スプレッドに上乗せしたり外付けにするなどのパターンがあります)。

   ソーシャルトレードはギリシャのズールトレードやイスラエルのレパレートがパイオニアですが、本来のソーシャルトレードを経験したければそうした海外業者を利用するしかありません。ただ、国内業者なら顧客資産の信託保全が義務付けられていますが、海外業者ではその点が不安です。日本の法律は効力が及びませんから、自己責任で利用する必要があります。

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