自動連続注文

   FXでもコンピュータを使った自動売買が盛んになりつつあります。ほとんどの個人投資家にとっては違う世界に感じられるかもしれませんが、プログラミングの知識がなくても自動で取引を行う方法はいくつかあります。その第一歩とでも言うべき手法が自動連続注文です。

   連続注文(リレー注文とも言います)というのはイフダン(IFD)注文のような仕組みをさします。FX業者の中には、連続注文が自動で発注できるところがあります。そうした仕組みを利用すると、ある程度は取引システムが自動で売買するように仕掛けておくことができます。ごく初歩的で簡易なシステムトレードと言ってよいかもしれません。

イフダン・ベースの自動連続注文1

   イフダン注文は、新規注文が約定したら自動的に決済注文が発注されるという注文方法です。最初の発注時に新規の指値と決済の指値を同時に指定しておきます。ただし、自動で発注されるのは決済注文の1回限り。しかし最近では、何回も続けて自動的に連続注文が出せるように進化しているのです。

   通常のイフダン注文では「(1)新規の指値注文」と「(2)その指値注文が成立した場合の決済注文」がセットになっていますが、注文の執行は1セットに限られます。これが自動連続タイプでは、(2)が約定すると(1)が再び自動的に発注されるのです。一度設定しておけば、同じイフダン注文が何度もリピートするわけです。こうした注文が有効なのは、相場がボックス圏で動いているようなときです。上昇下降のトレンドが強い局面では思うように注文が成立しないでしょう。

イフダン・ベースの自動連続注文2

   そこでもう一歩進んで、水準を下げながら(または上げながら)イフダン注文を仕掛けていくパターンもあります。具体例で言うと、100.00円で買って100.50円で決済する(100.00/100.50のセット)イフダン注文を考えてみてください。この注文の決済が完了すると、あらたなイフダン注文が自動で発注されます。ここまでは上と同じですが、2番目の注文では新規指値と決済指値の水準が50銭ずつ下がって、99.50/100.00のセットになります。後は順次水準が下がった注文が連続して自動的に出されていくというわけです。このタイプは、相場が上下動を繰り返しながら穏やかに下降または上昇している相場に有効です。

イフダンオーシーオー・ベースの自動連続注文

   上記二つはイフダン注文がベースですが、イフダンオーシーオー注文がベースになっているものもあります。まずオーシーオー注文を簡単にご紹介しておきましょう。これは発注時に二つの指値注文を設定して、どちらか一方が約定するともう一方はキャンセルされるというもの。例えば、持っている建玉に対して利食いと損切りの注文を同時に出しておく時などに利用します。イフダンオーシーオー注文は、これにイフダン注文が合体したもの。つまり、新規注文の発注時にオーシーオー型の決済注文をセットしておくことができるわけです。

   前置きが長くなりましたが、この注文を続けて自動発注できるサービスが提供されています。ただし、決済が損切りのほうで約定した場合は、以降の注文は全て取り消されて注文そのものが失効します。ですのでこの注文は、相場が適度な押し目を交えながらトレンドに乗って上昇しているような場合に有効です。損切りで終わったときはトレンドが変わった可能性があるということです。

自動連続注文のメリット・デメリット

   FXを行っている一般投資家の多くは、売買のタイミングを人が判断する裁量取引によっていると思います。一方、システム取引を採用している投資家も徐々に増えてきました。どちらが儲かるかは一概には言えませんが、後者には仕事中や寝ている間もチャンスを逃さないというメリットがあります。ただ、システムに取引させるためには、テクニカル分析やプログラミングの知識がある程度は必要ですから、敷居が高いと感じる方もいるでしょう。

   自動連続注文は両者の中間的な取引手法だと言えます。相場を常時ウォッチする必要が軽減され、投資家が常に頭を悩ませる利食いや損切りも機械的に実行してくれます。ただし、利益が出るかどうかは相場次第。注文の仕様がうまく相場つきにマッチしていれば思惑通りに利益がでますが、そうでなければ期待外れで損失を被ることになります。相場は実に気まぐれで、いつ何時風向きが変わるかもしれません。自動連続注文のメリットは生かすとしても、まったくのほったらかしはやはり怪我のもとです。

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