米国株の月別騰落率

米国株には月ごとに上昇しやすい月と下落しやすい月があります。下図は、米国株の代表的な総合指数であるS&P500について、月別に騰落率を示したグラフです。

米国株の月別騰落率

一見して分かるように、月ごとにかなりバラつきが見られます。1年単位で見れば値上がりする月もあれば値下がりする月もあるでしょう。ですが、この騰落率は約70年に及ぶ期間の平均値です。サンプル数としては少なくありませんから、月ごとの凸凹はかなりならされてくるはずです。

この間、S&P500の長期トレンドは上昇を辿っていますから、多少の差はあっても、どの月も上昇していそうなものです。しかし、2月、8月、9月は値下がりしています。一方で、4月、11月、12月は大きくアウトパフォームしています。こうしたことが見られる原因としては、ヘッジファンドや機関投資家の決算月であったり、個人投資家ではボーナスや税金の還付といった事情があったりすると考えられます。

為替相場を考えるうえで、米国株のこうした傾向はヒントになるでしょうか。もちろん、直接的な変動要因にはなりえませんが、米国株が上昇する局面ではやはりドルが買われやすくなるということがあります。また米国株が大きく下がる局面では、市場全体に不安感や不透明感が増して、安全通貨として円が買われやすくなるということも考えられます。確実性の高い材料とは言えませんが、頭の片隅には入れておくとよいでしょう。

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