実質為替相場指数

実質為替相場指数とは

   実質為替相場指数は、財団法人国際通貨研究所のチーフエコノミストだった竹中正治氏が考案した為替相場の指数です。長期的に見た場合に、通貨ペアのどちらが割安か割高かを判断することができます。購買力平価説を発展させたもので、以下の考えに基づいています。

  • 為替相場は相対的購買力平価(相対的PPP)からの乖離と回帰を繰り返し、長期的には相対的PPPに収束する。
    • 相対的購買力平価とは、一定の時点を基準として指数化した購買力平価で、前のページでも示した以下のグラフが相対的購買力平価を示しています。
  • 欠点は、基準時点を変えると、相対的PPPのグラフは形状も水準も変わってしまうことである。いつを起点に選ぶかで無数に異なる相対的PPPのグラフが描けてしまう。したがって、特定時点を起点にしたグラフが相場の上限や下限のめどになると考えるのは根拠がない。
  • では、どのように相対的PPPと実勢相場の関係を見るべきか。相対的PPPをベースにした実質為替相場指数を計算し、その長期の平均値からの乖離を見ることで、特定の起点時点に依存せずに大局的な割高、割安を判断できる。
  • 実質為替相場指数は次の式で計算される。「実質為替相場指数=実勢相場/相対的PPP」

購買力平価

実質為替相場指数の見方

   下図はロイター社のホームページに発表された竹中氏の記事(2014/11/6)から抜粋したドル円のチャートです。水色実線で表された実質為替相場指数がドルの割高感・割安感を示しています。その基準となるのは水色点線で表わされた実質為替相場指数の平均値です。長期的に見ると、実線はやがて点線の水準に回帰すると考えます。

   実践の右単は過去の例に比べると割高に見えますから、やがて下落に向かう可能性が高いと判断できます。茶色で表わされた実勢の為替相場(名目相場)は113円ですが、長期的には100円割れが示唆されています。

購買力平価

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