PMI(購買担当者指数)

PMI(購買担当者指数)とは

   PMI(Purchasing Managers' Index)は購買担当者指数と訳されています。あるいはその性質から、購買担当者景気指数という場合もあります。企業の購買担当者に直接アンケートや聞き取りを行って、購買予定や計画を集計したものです。そのため景気の実態を正しく映し出すと考えられています。また発表時期がGDP(国内総生産)など他のマクロ経済指標よりも早いという特徴があり、注目度が高い指標です。

   PMIは国によって方法は異なりますが、多くの国・地域で同様の調査活動が行われており、代表的な経済指標の一つになっています。特に米国のISM景気指数、中国購買担当者景気指数、ユーロ圏購買担当者景気指数などは常に注目されています。

   PMIには製造業PMIとサービス業PMIがありますが、とりわけ製造業PMIは将来の景気動向を占う先行指標として重要視されています。これは、原材料や部品などを調達する製造業の購買担当者が、需要予想や生産計画などに即して仕入れを行うため、景気動向を敏感に映すと評価されているからです。

PMIの見方

   下図はISM景気指数のチャートです(2018年4月まで)。薄い緑の柱部分は米国がリセッション(景気後退)だった時期です。

PMI

   PMIの基本的な見方は、50が景気判断の分かれ目になります。50以下から50を上回ってくると景気改善→好景気、逆に50超から50を下回ってくると景気悪化→不景気を意味します。購買に対して強気な見方をする担当者が多いほど指数は高くなり、弱気な担当者が増えると指数は下がります。

   米国の景気が悪くなると、株式や新興国通貨が売られるという現象がおこります。また中国の景気が悪くなると、豪ドルなどの資源国通貨にとっては弱材料となります。

   JPモルガンは各国の製造業PMIを統合したグローバル製造業PMI(J.P.Morgan Global Manufacturing PMI)を発表しています。世界景気の方向をつかむことができるので、ぜひチェックしたい指標の一つです。

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