メタトレーダー
メタトレーダーとは
メタトレーダー(Meta Trader)はFXやCFDが取引できるトレーディング・ソフトウェアです。ロシアのメタクオーツソフトウエア社が開発したもので、世界中のFX業者が採用しています。ユーザー数は4千万人以上といわれ、日本でも多数の業者が導入しています。
基本的にはフリーウェアですので、これらの業者かメタ社自体から無料でダウンロードすることができます。日本語にも対応していますが、ライセンス条項やエラーメッセージなど一部に英語表示が残っているようです。現在普及しているメタトレーダー4(MT4)は、少し前まではチャート機能の評価は高かったものの、取引ツールとしては使い勝っての悪さも指摘されていました。しかし改良が加えられた結果、幅広いユーザーに支持されるようになっています。
メタトレーダーの特徴
メタトレーダーの最大の特徴は、カスタマイズ機能に優れていることです。単に画面の配置やテクニカル分析のパラメーターを変える程度のものではなく、ユーザー自らプログラミングすることで、独自のテクニカル分析を追加したり自動売買を行わせたりすることができるのです。そう言うと初心者には敷居が高いように感じられますが、他人の作ったプログラムを利用するといった選択肢も用意されています。以下ではそうした機能について概要をご説明します。さらに興味がわけば、専門のサイトを調べてみるとよいでしょう。なお、株や先物も取引できるMT5がすでにリリースされていますが、MT4のアップデートは並行して続けられるようです(2014年5月時点)。
カスタムインジケーター
メタトレーダーにはMQL(メタクオーツランゲージ)というプログラミング言語が用意されています。汎用ソフトウェアを組むような本格的な言語ではありませんから、「EXCELのマクロも組んだことがない」という人でも、比較的短期間で習得できます。このMQLを使ってテクニカル分析の命令をメタトレーダーに組み込むと、チャート上に描画してくれます。そもそもメタトレーダーには非常に多くのテクニカル分析が用意されているので、新たに作成する必要性はないかもしれませんが、「独自のものを開発してパテントを取りたい!」という方にはとても価値がある機能だと思います。
エキスパートアドバイザー(EA)
エキスパートアドバイザー(Expert Advisor)は自動売買を行う機能です。MQLで命令書を作成してメタトレーダーに組み込むと、その命令に従って自動的に売買を行ってくれるわけです。腕に自身のある人なら自分でプログラミングしてみるとよいでしょう。過去のデータを使って成績を検証するバックテストも可能です。
一方、インターネット上には多くのEAが公開されています。有償のものも無償のものもあります。これを入手してそのまま使ったり、自分で少し手を加えて使うという選択肢もあります。また、プログラミング知識がなくてもウェブ上でEAが作れるツールを提供している業者もあります。移動平均などのテクニカル指標の条件を設定するだけでオリジナルのEAを作成することができます。