証拠金取引
CFDは証拠金取引です。証拠金取引というのは、一定の取引証拠金を業者に預託すれば、その何倍・何十倍もの金額を売買することが可能となる取引です。株式の信用取引や先物取引もこの仲間ですね。例えば、CFD業者であるA社は、個別株の証拠金率を20%、株価指数の証拠金率を5%に設定しているとします。設定に差があるのは、個別株のほうが変動率が高いからです。ここでは、○○株式会社の株を1000株取引する場合を考えましょう。株価を500円とすると、通常の現物株取引なら500円×1000株で50万円を用意する必要があります。しかし、CFDならその20%の10万円でOK。つまり、10万円の取引証拠金を積んで50万円の価値のものに投資することになります。取引倍率(レバレッジ)は5倍です。
証拠金には余裕を持たせよう
ただし、レバレッジは最大限度以下なら顧客が自由にコントロールできます。上の例では、株価指数の証拠金率は5%という事例をあげましたが、これは最低限預けなくてはいけない証拠金の率を意味します。普通は、預けた証拠金を目いっぱい使って取引を行うということはありません。
例えば、A社に100万円を預けている場合、最大で100万円×20倍=2000万円の取引を行うことが理屈では可能です。しかし、オーバーナイト取引なら3倍〜5倍程度の取引倍率にとどめておくべきです。資金に余裕を持たせることは、相場で勝つために絶対に必要な条件だからです。ただ、相場の流れやポジション・マネジメントによってはそれ以上のレバレッジをかけるケースも出てくるでしょうし、腕におぼえのある方が、一日の内で何十回もの取引を繰り返すようなスキャルピングを行う場合は、高いレバレッジを活用したいところです。
- めいっぱい取引証拠金を使って最大限の取引を行うことを「満玉を張る」と言いますが、CFDの場合は自動ロスカットのしくみが普及していますので、その関係でも満玉を張ることは現実的ではありません。自動ロスカットについては次のページでご案内します。
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