TED(テッド)スプレッド
TED(テッド)スプレッドとは、米国債利回りとドル金利の差で、市場の不安心理を示すバロメーターとして活用されています。具体的には、米国の短期国債(T-BILL)3ヶ月ものの利回りと、金利の国際的指標であるLIBORのユーロドル3ヶ月先物で比較します。ユーロドルは欧州で取引されるドル、LIBORはロンドン銀行間市場における金利です。TEDはT-BILLとEuroDollarの頭文字からとったものです。
TEDスプレッドは平常時なら1%以下に収まっていますが、金融市場で信用収縮が起きると上昇します。信用力の高い米国債が買われて利回りが低下する一方、信用コストを反映して銀行間取引の金利は上昇するからです。2007年8月にサブプライム問題が表面化した際に急上昇し、2008年9月にリーマンブラザーズ(米で4位の大手証券会社)が破綻したリーマンショックのときは一時4%を超えました。
それほどの歴史的イベントではなくても、TEDスプレッドは市場のリスク選好度を計ることができるため、FXではVIX指数とともに注意を払っておきたい指標です。