期待インフレ率
期待インフレ率(Expected inflation)とは、将来において予想される物価変動率のことです。つまり、実際に生じている過去の数値ではなく、今後どれだけ物価が上昇するのか(あるいは下落するのか)について予想した数値のこと。”期待”というと何かいいことのように思えますが、そういうニュアンスはありません。
広い意味での期待インフレ率は経済政策の指標として用いられますが、市場関係者が狭い意味で用いる時には、普通債とインフレ連動債の利回りの差を指します。債券への投資家がどの程度のインフレ率を見込んでいるのかを、そこから知ることができます
期待インフレ率は為替相場にも影響を与えます。インフレは通貨の価値を下げる要因だからです。FXにおいては米国のインフレ連動債であるTIPSが重要な指標となっています。
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