買い下がり
買い下がりとは
「買い下がり」は、為替相場が下降トレンドのとき、ある程度の間隔をあけながら段階的に買いを入れていく手法のことです。例えば、最初に100.0円で勝った場合、99.8円に下がったら追加で買い、さらに99.6円に下がったらまた買い増すという具合にです。ナンピンと呼ばれる手法と意味するところは同じです。買い下がりを行うためには、一回で充当する資金を小分けにする必要があります。なお、買い下がりとは逆に上昇トレンドで分散して売り増していく手法を「売り上がり」と言います。
相場の大底近辺はなかなか1回で当てることが難しいため、建玉のタイミングを分散することで大底を捉えようとするわけです。基本的には逆張りのための売買戦略と言えます。何回に分けるのが良いのか、間隔はどの程度空ければ良いのかはケースバイケースです。ただ、最大5回のプランで始めて3回で完了したという場合はOKですが、5回でも相場が下げ止まらないという事態は避けなければなりません。
買い下がりのメリット・デメリット
買い下がりは初めから資金を分けて計画的に建玉を構築していくことで、リスクを分散させることができます。しかし、相場の流れに逆らって建玉を大きくしていくわけですから、読みが外れた時は損失も大きくなります。安易に買い下がりを始めると、予想以上に相場の規模が大きい場合、全て損切りするはめになります。計画的かつ慎重に行わなければなりません。
買い下がりの応用
買いの手法では他に「押し目買い」があります。しかしこちらは順張りのための手法で、買い下がりとは本質的に異なります。しかしこの二つを組み合わせると、非常に有効な売買手法になります。FXはハイリスク・ハイリターンな取引ですから、基本は押し目買いとすべきですが、さらにこの押し目買いを買い下がりで行うわけです。相場では「大勢順張り・小勢逆張り」が必勝法ですが、小勢逆張りを買い下がりで対処するのは非常に有効な手法となります。