ダイアゴナル・トライアングル

   ダイアゴナル・トライアングル(Diagonal Triangle)はテクニカル分析の用語で、「斜めの三角形」という意味です。具体的には以下のようなチャートの形状をさします。前のページで解説した波動分析の要素の一つですので、まだご覧になっていない方はそちらも合わせてご覧ください。

ダイアゴナル・トライアングル

   ダイアゴナル・トライアングルは、為替相場が上昇トレンドのときは斜め右上をさす三角形になります。高値・安値がともに切り上がっていく中で、上下動が徐々に小さくなっていくのが特徴。また、下降トレンドのときは斜め右下をさす三角形になります。高値・安値がともに切り下がっていく中で、やはり上下動が徐々に小さくなっていきます。

   ダイアゴナル・トライアングルは基本的にトレンドの最後に出現すると考えられています。必ず出現するということではなく、出現したときはトレンドの転換を示唆するという意味です。そして、上昇トレンドなら下値抵抗線を、下降トレンドなら上値抵抗線を抜けたとき、トレンドが転換したサインとみなされます。いったんブレークアウトが起きると、トライアングルの開始点までは戻ると考えられます。

スロー・オーバー(Throw Over)

   では逆に、上昇トライアングルの上値抵抗線、下降トライアングルの下値抵抗線をブレークアウトした ときはどうでしょうか。つまりトレンドが一段と加速する場面です。この現象はスロー・オーバーといい、一見するとトレンドの継続を示唆しています。しかし多くの場合、それは最後の輝き(もしくは陰の極)であり、短命に終わることが多いのです。したがってスロー・オーバーは有力な利食いポイントと考えるべきでしょう。逆張りで成功する可能性もありますが、あまり推奨ではできません。

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