ブレークアウトは絶好のチャンス

ブレークアウトとは

   ブレークアウト(Break Out)を直訳すると「突破する」とか「突然発生する」というような意味ですが、為替相場においては、新たな局面に入る値動きが起こることをさします。例えばボックス相場を上下どちらかに抜いた場合は代表的なブレークアウトと言えます。

   FXの売買手法としてのブレークアウトは、基本的にトレンドフォローの手法になります。相場が動き始めた方向に素直についていく手法だからです。昔から相場の格言に「放れにつけ」という金言がありますが、ブレークアウトの有効性を表したものです。以下、ブレークアウトの代表的なパターンをご紹介します。

抵抗線のブレークアウト

   抵抗線の突破はもっともよく見られるシンプルなブレークアウトです。上昇中(下降中)の相場で上値抵抗線(下値支持線)となっているトレンドライン移動平均を上抜いた(下抜いた)場合がブレークアウトになります。

   抵抗線のブレークアウトは、何か新たな材料やニュースが出た場合に起こりますが、そうした手がかりもなく抜けていく場合があります。そんな時は、オプション取引にからんだ攻防が行われていることがあります。ノックアウト水準をはさんで売り方と買い方がせめぎ合っているのです(参考記事:FXとオプションバリア)。

   また、上値抵抗線と下値支持線がセットになっているような場合、つまり下図のようなもちあいになっている場合に起きるブレークアウトは、さらに信頼性が高いと言えます。図は全て上に抜ける場合の例ですが、もちろん下に抜ける場合もチャンスとなります(参考記事:フォーメーション分析)。

ボックス型もちあい 上昇フラグ型もちあい
下降フラグ型もちあい ペナント型もちあい

IRブレークアウト

   取引開始から一定時間内で形成したレンジ(IR=Initial Range)を抜ければ、それをフォローする手法です。取引開始から1時間程度は売買がもっとも活発。その間にボックス圏が形成され、取引が一段落した後でこれをブレークすると、トレンドが出やすいのです。基本的に株式や先物などの取引所取引で用いられる手法です。FXの場合は24時間取引なので、明確なイニシャルレンジは規定できません。ただ、次のように考えて応用することはできます。

  • 東京、ロンドン、ニューヨークなど主要市場の8時〜11時または9時〜10時に形成されるレンジ
  • 雇用統計などの重要な経済指標の発表後30分から1時間で形成されるレンジ

ボラティリティー・ブレークアウト

   ボラティリティー・ブレークアウトというのは、相場が静から動に転じることを言います。それまで小動きだった相場が何らかの要因で大きく動き出す場合のことです。これを端的に表すテクニカル分析ボリンジャーバンドです。ボリンジャーバンドの大きな特徴は、相場の動きがおとなしいときにはバンドの幅が狭まり、相場の動きが激しいときにはバンドの幅が広がることです。バンドの幅がくびれたように狭くなり、そこから急激に広がる場面は相場が静から動へ変化することを示唆しています。これがチャンスになるのです。具体的には、バンドの幅が狭くなってきたら値動きに注目し、終値が±2σをはみ出したら、素直に相場に付いていきます。

   図ではAの部分がそうです。結果としてあまり大きなトレンドにはなっていませんが。Bの部分も典型的ではないものの、やや該当するパターンになっています。いずれも、相場が動きだす前のある程度の期間、±1σバンドの間で揉みあいが見られます。こうした状況からどちらかに相場が振れたときは注目すべき場面になります。

ボリンジャーバンド

4週間ブレークアウト

   非常にシンプルですが有効な売買手法の一つに「4週ルール」というものがあります。

  • 過去4週間でもっとも高いレートがついたら買い建てる(売り建玉を持っている場合は決済する)
  • 過去4週間でもっとも低いレートがついたら売り建てる(買い建玉を持っている場合は決済する)

   この「4週ルール」もブレークアウトによる売買手法の一つです。なお、なぜ4週かというと、このルールの有効性を米国のシステムトレード会社が検証したところ、一番パフォーマンスが良かったことによります。なので、最適な期間は対象や時期によって異なるはずですし、時間足への応用も考えられます。

   また、このルールでは常に建玉を保有していて、途転を繰り返すことになります。そこで、決済については2週や3週にするといったアレンジを加えることもあります。この手法もトレンドフォローですから、成果はトレンドの強さ・大きさに左右されます。

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