エンベロープ

エンベロープとは

エンベロープは、移動平均平均回帰性を応用したテクニカル分析の手法です。FXでも有効な分析手法ですが、特に為替相場の動きが穏やかな局面でより有効です。

エンベロープは、まず一つの移動平均を描き、それに平行となる線を上下に追加したものです。上下の平行線はベースとなる移動平均から一定の幅または率でプロットします。下の図は、青い線が25日移動平均で、赤い線は上に5%、緑の線は下に5%乖離させた平行線です。

エンベロープ

エンベロープ(Envelope)は”封筒”のことですが、”包むもの、被うもの”という意味があり、上下の平行線が値動きを包むようになるのでエンベロープと呼ばれます。上下の線に囲まれたエリアをバンドという言い方をすることもあります。

エンベロープの使い方

上の例では、青の移動平均が相場の下降時には抵抗線、上昇時には支持線として働いています。赤と緑のエンベロープは相場が移動平均から離れた時に押し戻す役割を見せています。このため、移動平均で建玉し、エンベロープを超えた時に利食うという方針を実行すれば、よい結果が得られたことになります。

エンベロープの代表的な使い方は、上記のように、バンドの外側にはみ出すと行き過ぎとみなして逆張りをするといった手法ですが、乖離幅(率)を小さく設定すると、だましに会う可能性も高くなります。ですから、エンベロープを参考にする際は、パラメータとなる乖離幅(率)の設定をその時の相場のスケールにうまくマッチさせる必要があります。

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