カナダドルの特徴
カナダドル(Canadian Dollar)はその名のとおりカナダの通貨で、ルーニー(Loonie)の愛称があります。日本ではキャンドルとも呼ばれます。通貨コードはCAD。カナダは広大な国土をもち、エネルギー資源などが豊富な国です。そのため、カナダドルは金属資源の豊富な豪ドル(AUD)や、北海油田を持つノルウェー・クローネ(NOK)などと並んで、代表的な資源国通貨の一つとみなされています。
カナダと米国は密接な関係
カナダは米国の隣国であり、経済的にも密接に関係しています。2011年は輸出の73%、輸入の50%、対外直接投資の40%を米国が占めます。このため、カナダの景気は米国の影響を強く受け、金利政策も同調する傾向が見られます。GDPの約40%は輸出で、貿易に強く依存した経済が特徴です。
カナダドルは資源国通貨
カナダは世界で2番目に大きな国土をもち、それゆえに豊かな資源を有しています。天然ガス、石炭、原油といったエネルギー資源のほか、多様な鉱物資源を産出し、林産品や農産物も豊富です。中でも天然ガスの価格動向は、カナダドル相場にしばしば影響を及ぼします。また、資源関係の会社などは買収の標的になることがあり、これをはやしてカナダドルが買われることがあります。
カナダの経済
サブプライム問題が発生する以前、一時カナダは経常収支と財政収支の双方が黒字という経済の優等生でした。しかし、世界的な景気低迷の影響から2009年には経済成長がマイナス3%を記録。その後景気は回復傾向にありますが、双子の赤字という問題を再び抱えています。
2009年 | 2010年 | 2011年 | |
実質GDP成長率(%) | -3.0 | 3.4 | 2.6 |
消費者物価上昇率(%) | 0.3 | 1.8 | 2.9 |
失業率(%) | 8.3 | 8.0 | 7.4 |
経常収支(100万ドル) | -40,588 | -58,413 | -52,845 |
貿易収支(100万ドル) | -5,734 | -10,461 | 922 |
財政収支対GDP比(%) | -4.9 | -5.6 | -4.5 |
為替レート(対ドル期中平均値) | 1.1431 | 1.0302 | 0.9895 |
金融政策
カナダの政策金利は日本と同様の翌日物金利で、その誘導目標((target for the overnight rate)は、年8回開かれるカナダ中央銀行(BOC)の金融政策委員会で決定されます。