RSI

RSIとは

   RSIは Relative Strength Index の略で、相対力指数ともいいます。買い方と売り方の相対的な力関係を視覚的にとらえようとしたものです。具体的には、過去一定期間における上昇幅と下落幅の合計に占める上昇幅の比率です。上昇幅・下落幅は、前日終値と本日終値を比べた絶対値です。計算式は以下のとおり。

  • RSI=過去一定期間において終値が前日比で上昇した日の上昇幅の合計÷過去一定期間における終値の前日比変動幅(絶対値)の合計×100

   例えば、10日間で変動幅の合計が2円(上げた日も下げた日もその幅を全てたします)、そのうち上昇した日の変動幅の合計が1円とすると、RSIは1÷2=50%。つまり、10日前に比べて値段は変っていないということです。もし10日間、相場が上昇しつづけたならRSIは100%となり、逆に下がり続けたなら0%となります。つまり、RSIは計算期間の長さにかかわらず、0と100の間を行ったり来たりするわけです。

   他の多くのテクニカル分析がそうであるように、RSIについてもパラメータにどのような数字をはめるかが問題になります。具体的には計算期間をどうするかですね。RSIはJ. W. Wilder Jr.という人が1978年に発表したものですが、彼が行ったシミュレーションでは14日間がもっとも好成績を収めたようです。そのため、14日間を使用するケースが多いですが、理論的な根拠があるわけではありません。

RSIの水準

RSI

   RSIでは、指数の水準が一定以上になると買われすぎ、一定以下になると売られすぎの状態であると判断します。計算期間の取りかたにもよりますが、一般的には70以上が買われすぎ、30以下が売られすぎの領域となります。もう少し厳しめに見て、80以上と20以下で見る人もいます。いずれにしても、売られすぎの領域に入ってきたら買いのチャンス、買われすぎの領域に入ってきたら売りのチャンスと見るわけです。すなわち、基本的には逆張りの作戦に適した分析手法です。

売られ過ぎ・買われ過ぎ

   RSIは売られすぎ・買われすぎを示唆するテクニカル分析として有名ですが、過信は禁物です。だましとなることも少なくありません。例えばこんなパターンがあります。相場が下がり続け、RSIが30%を割って売られすぎの状態になったとします。そしてそこで反発。ここまでは典型的なRSIのパターンです。しかし本格反騰とはならず、再びだらだら下がり続ける場合があります。このとき、RSIは例えば40%前後で推移することとなります。定石から見れば売られすぎの状態は脱したものの、しかし実際の相場は下がり続けているわけです。50%以下はまだ下げ相場であるということも忘れてはいけません。

ダイバージェンス

   ダイバージェンスというのは、テクニカル指標が相場の動きと逆行する現象を言います。例えば、上図のAのように、相場が高値を更新しているのに、RSIは前の高値を上回っていないという場合です。Bは逆に、相場が安値を更新しているのに、RSIは前の安値を更新していません。RSIではこの現象がわりとよく現れ、相場が反転する兆しとみなされます。

   為替相場でも、このダイバージェンスが出現したときは注目に値します。それだけで判断するのは危険ですが、他のテクニカル分析も併用したり、ファンダメンタルズも分析したうえで、相場の仕掛けを検討するとよいでしょう。

RSIの罠

   RSIが売られすぎ・買われすぎといわれる水準に達すると、多くの場合、いったんは利食い売りや買い戻しが入ります。しかしすぐに切り返し、トレンドの転換にならないことも少なくありません。図のAでは、RSIはピークで70台をつけて調整局面には入っていますが、本格的な下げ相場には転換していません。相場がピークをつけるのはその先です。

RSI

   RSIを使って逆張りをすると、勝率はまぁまぁかもしれません。しかしRSIが怖いのは、相場の勢いが非常に強い時に大けがを負ってしまうことです。例えばRSIが30を割ったので買ったとします。なかなか相場は反発しませんが、RSIがこれだけ安いのだから遠からず底打ちするはずだと考えがちです。確かに上昇する日もあったりするので『いよいよ底を打ったか』と期待します。しかし翌日に反落し、安値を更新。こうしてジリジリと下がりつづけ、最後は損切りに追い込まれる。FXで見られる典型的な失敗のケースです。

   RSIで安値を拾う場合は、相場の背景にあるファンダメンタルズを検討し、そこから推定されるトレンドのスケールを常に考えておく必要があります。もし大相場の可能性が高ければ、逆張りを狙うよりも足元のトレンドに乗るほうが有利です。

RSIでトレンドフォロー

   RSIは逆張りだけでなく、順張りで利用することも可能です。押し目買い戻り売りを入れるチャンスとして、RSIの50を目途とするのです。上図のCのエリアを見てください。RSIの50のラインと相場の押し目が一致している状況が読みとれると思います。もちろん、いつも50で押し目の底となるわけではありません。図の1,2,3は50を割っていますが、その後再び50以上に浮上しています。こういうことももちろんあります。また、完全に50を切ると、今度は4のように50ラインが戻り売りのチャンスとなる傾向もあります。

RSIの使い方

   RSIだけに限った話しではありませんが、一種類のテクニカル分析だけに頼って相場を判断することは無理があります。特にオシレーター系だけというのは危険なので、フォーメーション分析など他のテクニカル分析と併用し、ファンダメンタルズとも相談して出動するようにしましょう。

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