デイトレード
デイトレードとは
デイトレード(Day trading)とは、新規に建てた建玉をその日のうちに決済してしまう取引のことで、日計り商い(ひばかりあきない)とも言います。午前中に建てた玉を午後には決済してしまうような取引ですね。FXでは、サラリーマンの方が夜の数時間で何十回と取引を行うケースもあります。これもデイトレードですが、本当にごくわずかな利益を積み重ねる手法は特にスキャルピングといいます。
これに対して2日間以上にまたがった取引のことを、オーバーナイト取引と言います。一般的に、株式などの取引所取引では午後の一定時刻に取引が終了します。このとき、未決済の建玉を持っているとすれば、それはオーバーナイト取引となります。翌朝になって取引所が開くまで、取引は停止するからです。
では、24時間取引が前提のFXはどうなのでしょうか。一般的に、FXの一日はニューヨークの午後5時で終了します(日本の午前7時。サマータイム期間中は午前6時。これをニューヨーク・クローズといいます)。これをまたいだ取引をオーバーナイト取引、またがなかった取引をデイトレードとするのが普通です。
デイトレードの手法
デイトレードの手法で代表的なものは、テクニカル分析に基づいて売買する手法と、指標発表などのイベントを利用する手法があります。テクニカル分析では、1分足や10分足などの短いチャートを用いますが、あとは中長期的な取引の場合と変わりはありません。順張りと逆張りでは順張りのほうが怪我が少ないでしょう。何かニュースが出たとき、逆張りでは予想以上に持っていかれることがあるからです。またブレークアウトのような手法も効果があります。
イベントを利用する方法としては、雇用統計などの重要な発表がある場合に、市場の反応を見ながら売買を行うものです。発表内容が事前予想通りだとあまり反応はありませんが、予想外の場合は相場がその内容を織り込みにいきます。そのときトレンドが生じるので、うまく乗れれば利益になります。ただ市場の反応は複雑で、最初の反応が5分後には方向転換することもありますので、十分に注意が必要です。
テクニカル売買にしてもイベント売買にしても、デイトレードにはチャートの利用が欠かせませんが、時間帯と通貨ペアの選択も重要です。円ペアであれば東京市場の午前中、欧州通貨であればロンドン市場の午前中に値動きが活発です。例えば、日本時間の夕方になって欧州通貨に動きが出たら、その方向に追随するのも有効な手法の一つです。
あるいは月曜の早朝も狙い目と言われます。土日の間に何か重要な出来事があった場合、それを最初に織り込むのはオセアニア市場ですが、この時間帯はまだあまり取引が活発ではありません。そのため、大きな窓を開けて寄り付くことがあり、東京市場が開いて取引が活発になると、この窓を埋めにかかる動きをすることがよくあります。このように為替市場独特の事情をデイトレードに生かすことも可能です。