バイ&ホールド
バイ&ホールドとは
バイ&ホールド(Buy and Hold)は相場の取引手法を指す言葉で、「買ってそのまま保持する」という意味です。一度これと決めた銘柄を買ったら多少の上げ下げは気にせず、長期間にわたって持ち続ける、そういう投資スタイルを指しています。
現物株への投資では王道と言ってもよい手法です。企業の成長とともに株価は上昇し、分割や配当といった恩恵もあり、長い目で見れば銀行預金よりもはるかに有利というわけです。しかし、バイ&ホールドが成功するかどうかは、時代背景にもよります。例えば戦後の成長期にトヨタやソニーに投資して持ち続けていれば、大変なリターンを手に入れることができたでしょう。しかし、バブルの絶頂期に投資していれば、逆のことが起こったことになります。結局のところ、バイ&ホールドが成功するかどうかは、現状と将来をどれだけ正確に分析できるかということにかかっています。そして長期であるだけに「運」も重要な要素です。
FXのバイ&ホールド
FXでもバイ&ホールドは使えるでしょうか。答えはYESです。例えばドル/円の月足チャートを見ると、年単位のトレンドが存在していることが分かります。こうしたサイクルは景気や金利の循環、貿易動向、国家の盛衰などの要因がからみあって生まれるものと考えられます。もしこうした為替相場の大きな流れにバイ&ホールドで乗ることができれば、FXではレバレッジを働かせることができるだけに、さぞや大きな利益を生むことでしょう。ただし、相場を正確に読む目と「運」が求められることは言うまでもありませんが。FXでバイ&ホールド型の長期投資を行うなら、以下の記事が参考になります。
高金利通貨のバイ&ホールド
FXではトルコリラや南ア・ランドといった高金利通貨を長期間保有する手法があります。いわゆるスワップ狙いと言われる手法です。この戦法では、円と高金利通貨の金利差が大きければ大きいほど高い収益を見込むことができます。建玉を持っている限りスワップポイントが365日入ってくるわけですから。
しかしスワップポイント収益に目を奪われて相場のリスクを軽視すると危険です。価格変動のリスクはスワップポイント収益では相殺しきれないリスクだからです。ですから、高金利通貨のバイ&ホールドを実践する場合は、スワップポイントだけに注目せず、相手国や世界情勢のファンダメンタルズを検討しなければなりません。またリスクアペタイトが低下した時は、新興国通貨が売られやすくなります。そういう局面では傍観せず、いったんは建玉を決済しましょう。そしてその通貨の相場が下落すれば、再び仕込む好機となります。基本方針はバイ&ホールドであっても、リスクがある限りは臨機応変に対処することが肝要です。