スワップ狙い

スワップ狙いとは

   FXでは俗にスワップ狙い(ねらい)と言われる取引手法があります。スワップはスワップポイントのことで、簡単に言うと二つの通貨の金利差のことです。FXでは為替相場の差損益のほかにこの金利差の受け払いも発生します。これを目的に取引を行うのがスワップ狙いですが、一種のキャリートレードとも言える取引です。

   スワップ狙いの取引では、なるべく金利差の大きい通貨ペアを選択し、高金利のほうの通貨を買います。金利はその国の銀行間取引における短期金利が指標になります。その差が大きいほど受け払いの額も大きくなり、投資リターンが上がります。ただ、スワップポイントには業者の手数料などが加味されますので、単純な金利差ではありません。また、業者によっても提示されるスワップポイントに違いがあります。これは主に営業政策的な理由によるもので、当然ながら高スワップを提示している業者に人気が集まります。

スワップ狙いの注意点と仕掛け時

   スワップ狙いの取引では確実にスワップポイントの収入が見込めますが、為替リスクを負っていることに変わりはありません。むしろこちらの方が金額的には大きいので、スワップポイントはプラスだが為替差損でトータルはマイナスということもしばしば起こります。もともとキャピタルゲイン狙いなら相場の損は相場で取り戻せばよいと考えられますが、スワップ狙いの人は中長期でポジションを保持することを前提にしているでしょう。ですから、仕掛けのタイミングが非常に重要ということになります。

新興国通貨の買い時

   一般的に新興国通貨の中には高金利通貨が多く見られます。新興国は外資を呼び込むためやインフレ対策のために高金利政策をとっていることが多いからです。こうした国に資金が流入するための条件としては、何と言っても政治経済が安定していることが重要です。ひとたび不安要素が持ち上がると、足の速い投機資金はたちまち流出し、為替相場が急落することがあります。

   また、その国自体に問題はなくても、世界的に金融不安等が高まったりすると新興国通貨は売られる傾向があります。いわゆるリスクオフの状態です。さらに米ドルなどの安全と見なされているな通貨の金利が高くなると、相対的に高金利通貨の魅力が下がって売られるということもあります。

    こうしたことから、スワップ狙いで新興国通貨買いを検討している時は、その国の政治や経済情勢に常に注意を払うことはもとより、世界の金融情勢に目を配る必要があります。逆に、政治経済の要因で高金利通貨の相場が下がった時は、スワップ狙いで取引を始めるチャンスになります。もちろん十分に情勢を見極めることが肝要ですが。

スワップ狙いとドルコスト平均法

   テクニカル面では週足や月足での逆張りが有効です。RSIなどの指標が参考になります。また、時間を分散してポジションを構築する方法も有効ですが、その際は単に分散するだけでなく、ドルコスト平均法を採用すれば平均買値を下げることができます。

スワップ狙いと外貨預金の比較

   最後に、外貨預金とスワップ狙いの取引を比較しておきます。まずコストですが、これは圧倒的にFXのほうが有利です。また安全性の面でも、外貨預金はペイオフの対象外ですが(つまり銀行が破たんしたら戻ってこない)、FXは信託保全により保護されていますので有利です。さらに、税制についても、FXは利益と損失の相殺や損失繰越ができるため、メリットがあると言えるでしょう。レバレッジを効かすことができるかどうかという点も大きな違いです。FXではレバレッジを掛けないという選択も可能ですが、レバレッジを効かしたいなら外貨預金はそもそも選択できません。

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