スキャルピング
スキャルピングとは
スキャルピングの語源であるスキャルプ(Scalp)は、「頭の皮をはぐ」という意味です。ここから相場の世界では、ごくわずかな利益を積み重ねていく手法を、スキャルピングと言うようになりました。例えば、米国の取引所にはフロアトレーダーと言われる職業の人たちがいます。この人たちは、取引所の正式な会員として取引を仲介するのですが、仲介時のごくわずかな値差を利益とします。FXでも、デイトレードを行う人たちの取引は、スキャルピングと呼べる手法が中心になっています。
スキャルピングの売買手法
スキャルピングでは、ファンダメンタル分析はあまり有用ではありません。それよりもテクニカル分析や勘が重要になってきます。テクニカル分析では大別して二つの手法があります。
- 順張り…移動平均などを使ってトレンドについていく手法。またはトレンドラインやフォーメーション分析を使って主にブレークアウトを狙います。
- 逆張り…RSIやストキャスティックなどのオシレーター系の分析手法を使う手法。一定の移動平均を抵抗線とみたてて逆張りを行う手法もあります。
どちらも一長一短であり、成果のほどは相場の局面によって変わってきます。ただ傾向としては、順張りは「頭と尻尾はくれてやれ」的な手法なので、取引コストにあたるスプレッドがより重要な要素になってきます。逆張りは、外した時の損切がきちんと実行できることが肝要です。
スキャルピングは経験が必要
順張りにしても逆張りにしても、機械的にやるだけではなかなかうまくいきません。為替相場には様々な局面があるからです。ボラティリティーが高い時や低い時、トレンドがある時と無い時、市場参加者の多い少ないなど。
なので、スキャルピングではけっこう「勘」がものを言います。為替相場の抵抗感やリズムを読んですばやく判断し行動することが求められます。損切がためらわずにできることも肝要。スピード感が大切なのです。ですから勘を養うことは非常に重要です。その意味でスキャルピングは経験の浅い方が行うべき取引手法ではありません。
なお、スキャルピングのような超短期取引の手法に対して、もう少し長めの取引としてスイングトレード(ジョビング)があります。さらに長期的な投資手法はバイ&ホールドと呼ばれます。