トレーリングストップ注文
トレーリングストップ注文(Trailing Stop Oorder、トレール注文とも言います)は、逆指値注文が発展したもので、為替相場の変動に合わせて、逆指値注文の指定レートが自動的に引き上がる(または引き下がる)という注文方法です。例えば、1ドル=100円で買い持ちしているとき、ドローダウン=1円のトレーリングストップ注文を入れたとします。この状態では、99円で逆指値を入れているのと同じです。その後、相場が幸いにも上昇したとすると、その上昇分だけ逆指値のレートも上がるのです。ただ、その次に相場が下がったからと言って、逆指値のレートも下がるというわけではありません。つまり次のような具合です。
建値 | 相場 | トレーリングストップ注文 | 益 | ||
実勢レート | 変動幅 | 逆指値 | 変動幅 | ||
100円 | 100.00円 | − | 99.00円 | − | − |
100.50円 | +0.50円 | 99.50円 | +0..50円 | 0.50円 | |
101.30円 | +0.80円 | 100.30円 | +0.80円 | 1.30円 | |
100.70円 | −0.60円 | 100.30円 | − | 0.70円 | |
101.70円 | +1.00円 | 100.70円 | +0.40円 | 1.70円 | |
103.00円 | +1.30円 | 102.00円 | +1.30円 | 3.00円 | |
105.00円 | +2.00円 | 104.00円 | +2.00円 | 5.00円 | |
104.00円 | −1.00円 | 注文実行 | 4.00円 |
トレーリングストップ注文は、大きなトレンドが生じたときに、できるだけ利益を伸ばそうという考え方に基いた注文方法です。例えば、息の長い上昇相場であっても、途中には押し目が入ります。トレンドを崩さない程度の押し目は無視して建玉は維持するけれども、一定以上の下げが出たらトレンド終了のサインと考えて決済するわけです。もちろん、ちょっと上昇しただけで反落し、きり上がった逆指値で早々と損切りになってしまう、なんていうこともあります。そのあたりが、トレーリングストップ注文の難しいところです。
その他の注文方法